空・殻・核 (くうからかく)

クロノスとカイロスの狭間を転がる

12.水星の少年、金星の少女

前回、直径が朔望月周期rである円(この円周の長さはπrで「水星の公転周期」)を直径2rの円(この円周の長さは2πrで「水星の1日」)に内接させながら転がしてできるサイクロイドの軌跡が、直径2r(「水星の自転周期」)であると言った。同様に、直径2rの円を直径4rの円(この円周の長さは4πrで「地球の公転周期」)に内接させながら転がしてできるサイクロイドの軌跡は、直径4r(「水星と地球の会合周期」≒「金星の1日」)になる。さらに、直径4rの円を直径8rの円(この円周の長さは8πrで「火星の公転周期」)に内接させながら転がしてできるサイクロイドの軌跡は、直径8r(「金星の公転周期と自転周期の平均」)になる。

 

このストーリーで行けば「地球の公転周期」/「金星の公転周期と自転周期の平均」=4πr/8r=π/2となるが、これは黄金比Φ=(√5+1)/2に比較的近い。さらにΦに近似させるには「地球の公転周期」/「金星の公転周期」の方がいい。また「金星と地球の会合周期」/「地球の公転周期」もΦに近似する。

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月と水星と金星と地球の各周期の関係(1)

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月と水星と金星と地球の各周期の関係(2)

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太陽の自転周期と火星の公転周期との関係

さて、「火星の公転周期」8πrまでたどり着いた段階でふと思う。この8πrというのは果たして何か?と。結論から言えば、半径rの球の体積を2階微分したものに相当する。ちなみに、その半径rの球の体積を、1階微分したものは「土星の公転周期」に近似し、3階微分したものは、「太陽の(赤道付近の)自転周期」に近似する。以上をまとめると、以下のような感じになる。

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球の体積の1階・2階・3階微分と惑星周期

これらの結果を利用すれば、結果的に、

 太陽の自転周期 =(太陽の自転周期)×(地球の自転周期)≒25.38(日)、

 火星の公転周期 =(太陽の自転周期)×(月の公転周期)≒687(日)、

が言えることになる。

 

ついでに、かなり大雑把なモードで、各外惑星の公転周期を内惑星の公転周期と関連付けると、こんな感じになる。

 

木星の公転周期 =(水星の公転周期)×(地球の公転周期)×1/8≒11.86(年)、

土星の公転周期 =(金星の公転周期)×(地球の公転周期)×1/8≒29.4(年)、

天王星の公転周期=(水星の公転周期)×(地球の公転周期)≒84(年)、

海王星の公転周期=(水星の公転周期)×(火星の公転周期)≒165(年)、

 

以上を、ちょっと図的なイメージでまとめると、次の図になる。

 

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地球と月、太陽と火星、天王星海王星の関係