空・殻・核 (くうからかく)

クロノスとカイロスの狭間を転がる

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

19.自然な数の拡張と複素数

私たち人間にとって最も親しみのある数と言えば、1,2,3,…という自然数である。そもそも数は、人間がある対象を1つの単位(ユニット)として「1」として閉じて「認識」することから始まり、それと同一視するところから「2」「3」と順に閉じて認識していくこと…

18.四元素説から始まる四値についての試論

少し数学拠りの話題ばかりが続いたので、この辺で必ずしもそればかりじゃない話題についても触れておこう。 私たちは、四次元時空といった物理などの学問分野でなくても、ふだんから、四季(春夏秋冬)を味わうだとか四方(東西南北)を意識するだとか。ある…

17.四苦八苦する黄金比と白銀比

私たちにとっては「比」と聞くと、前回の円周率よりも、「黄金比」や「白銀比」といったデザインでよく用いられる比の方が、むしろ「比」という言葉としては実はポピュラーな気もする。 さて、前回「31」が五七五七七の句をなす「短歌」の文字数の話をしたが…

16.円周率

「比」と聞いて、最もポピュラーなものは「円周率」ではないだろうか。円周率とは、円の直径の長さに対する円周の長さの割合のことで、要するに、(円の直径の長さ)÷(円周の長さ)の値のことである。これは円の大きさに依らず一定の値を取る。円周率は、記…

15.三角形の内外の点と線と内分・外分

線分をまるでゴムのひものように考えると、それをm:nの比に分けるとき、その分割点をどこでつまんで実現するかによって「内分」か「外分」かが区別される。線分ABの内部のある点Pでつまむとき、線分ABをAP:PB=m:nの比に内分するという。一方、線分ABの延…

14.平成と令和にまつわる神聖なる数遊び

新元号が「令和」に決まった。 この「令和」の典拠は、国書である日本最古の和歌集「万葉集」(780年頃成立、全20巻)巻五にある雑歌の「梅花歌三十二首」の前につけられた「序」にある「于時初春令月 氣淑風和」(時に、初春の令月にして、気淑く風和ぎ)と…